特集・アテネ五輪マラソン日本代表選考
目次
アテネ五輪マラソン日本代表
2004.03.15 
不可思議、小出采配の誤算
2004.03.15 
泣いてQちゃんを切る
2004.03.15 
決定!アテネ五輪マラソン日本代表
2004.03.14 
土佐礼子!気迫の名古屋制覇!
2004.03.13 
過去の五輪代表と選考会成績
2004.03.13 
勝手に五輪選考3月13日版
2004.03.07 
勝手に五輪選考3月7日版
2004.02.08 
これで良いのか選考レース
2004.02.08 
勝手に五輪選考2月8日版
2004.01.26 
暴走するマスコミ辞令にゾッ
2004.01.25 
勝手に五輪選考1月25日版
2003.12.20 
煽るだけでない検証報道に期待
2003.12.07 
勝手に五輪選考12月7日版
 

2004.03.13
勝手に五輪選考3月13日版
「Marathon Topページ」より


 いよいよ運命の日です。このファイルを作成してるのは3月13日の夜、処は名古屋です。あす、名古屋国際女子マラソンが行われます。あさっての午後にはアテネ五輪マラソン代表が決まっています。これを書いている段階で、まだ名古屋は終わっていませんが、このページで展開している「勝手に五輪代表選考会」マラソンのアテネ編は最終回です。
 「アテネ(あてに)ならない」勝手な選考会の結果は、実際の代表とどれだけ違っているのか・・・(どれだけ合っているかではない)。
 3月15日に代表が決まったら本当の選考結果も掲載する予定です。
 予想代表はあくまでも本ページの独断と偏見です。

◆勝手に五輪選考◆  2003年3月13日現在
【男子】
国近友昭(ヱスビー食品)2時間07分52秒
油谷 繁(中国電力)  2時間07分52秒
諏訪利成(日清食品)  2時間07分55秒

【女子】
野口みずき(グローバリー)=内定
坂本直子(天満屋)
高橋尚子(スカイネットアジア航空)

2004年アテネ五輪マラソン代表を巡る悲劇(予測による近未来フィクションです)

 1)日本記録を持つ高岡。アトランタ、シドニーとトラックで出場した五輪だったが、マラソンでの代表入りはならず。マラソンで勝負するために大切にやってきた彼のマラソントライは五輪のステージでは結実を見なかった。思えば、1992年衝撃的な5000メートル日本新記録樹立、しかし、その日はバルセロナ五輪のエントリー締め切り翌日。トラックに賭ける龍谷大の学生だった彼の五輪デビューは叶わなかった。94年地元開催の重苦しい空気の中、アジア大会長距離二冠(5千、1万)。アジア長距離ナンバーワン栄冠を手にする。トラックナンバーワンの高岡のマラソンデビューを期待する声も多かったが当時、伊藤国光監督は、まだ1万だってやっと走れるようになったところ、キチンと1万をやってそれからと、マラソンを視野入れながらもデビューには慎重な姿勢だった。アジアチャンプから世界の頂点へ。高岡はトラックで勝負する。海外勢にひけをとらない体型からくり出す長いストライド。ワールドクラスの大器に期待が高まったが、その後、アキレス腱痛などのケガに悩まされた。アトランタ五輪1万M予選、前半世界を引き離しレースをリードしたが、後半集団に呑み込まれると無抵抗のまま後退し涙を飲む。言い訳はしないがやはり万全ではなかった。マラソン挑戦の時期も先送りへ。しかし、高岡は本物だった。2000年シドニー、もはやアフリカ勢以外ではメダルは愚か入賞も難しいといわれている長距離トラック種目で高岡は7位の快挙。陸上の本当のシビアさを知る者は高橋尚子の金メダルにも劣らない偉業だと称えた。そしてマラソン挑戦へ。初マラソンの福岡は、高岡ゆえに物足りなさを感じさせたが楽々2時間10分を切る。そして、2002年のシカゴでは30キロを前に先に抜け出し、ハヌーシやテルガトを慌てさせ、本気にさせた。記録は2時間6分。最後はジェンガにも胸の差逆転されたが、手応え充分の敗戦だった。「誰が、本番で戦えるのか」。「予選通過に照準を合わせるた者と、先を睨んで通過点ととらえた者の違いは分かるはず」。日本マラソン史上に残る名ランナーながら、五輪と優勝に縁のなかった伊藤国光監督の無念のつぶやきは、ぐっとのど元で押し殺された。

 2)世界選手権でメダルを獲得しながら五輪出場を逃した選手は多い。特に2年に1度の開催が実施された93年大会以降、93年銅メダルの安倍友恵、97年金メダルの鈴木博美、同年銅メダルの飛瀬貴子、2001年銀メダルの土佐礼子、そして、2003年銅の千葉真子。五輪選考対象にならない五輪翌年(次の五輪の3年前)の大会のメダリストが目立つ。この悲劇で特筆されるのが鈴木博美だ。鈴木は96年の五輪選考ではタイムでベストながら当該レースに優勝できなかったことから勝負、内容の点を理由に代表から漏れた。しかし、1万mでは日本記録を更新し日本選手権優勝、アトランタ出場を決める。翌年は五輪不出場の悔しさを晴らすマラソン世界制覇だった。ところが鈴木の五輪マラソンの悲劇は2000年シドニーの選考に続く。世界選手権優勝後、足の踵を手術した鈴木の復帰は予想外に遅れた。合宿を兼ねたハーフマラソンやトラックのローカル大会には出場したが、マラソンは選考レースの99東京がぶっつけだった。走りにリズムがなく、血豆ができた。鈴木は残された大阪、名古屋でのリターンマッチに賭けるチャンスもあったが、もう一度トライする気力は湧いてこなかった。世界選手権からの3年はコンディショニングが難しい、五輪間の4年より長く難しいサイクルなのかもしれない。今回もエドモントン銀の土佐は名古屋に挑んだが、ケガに泣いた。そして鈴木が敗れたレースで山口衛里が新時代の扉を開ける国内大会最高2時間22分で優勝。山口はシドニーへの切符を掴む。快速レースを演出したもう一人のランナーが今回の悲劇の人、当時、旭化成に所属していた千葉真子だった。他のメダリストたちは選考会になっていない世界選手権のメダリストだが、千葉は五輪選考を兼ねた世界選手権でメダルを獲りながら代表になれなかった初めての日本選手となってしまった。その理由が分からない。千葉は世界選手権メダリストの結果を更に確実なものに近付けるため大阪に挑んだ。スローペースの記録が狙えない展開になったが、自らレースを動かした。結果は2位だったが、決して減点される内容ではなかった。しかし、今回、女子は「日本人トップ」が強調された。世界選手権銅メダリスト千葉の前には銀メダリスト野口が、大阪2位千葉の前には優勝の坂本がいた。どこまでやれるかもう一度挑戦したくて、我がままで迷惑をかけた人もいた。いまさらその人たちに詫びることはできないけれど、その分、成長した自分を見てもらうことで、我がままを通させてもらってありがとうの気持ちを伝えたかった、そんな夢が途絶えた今、何を目指さして次へ進めば良いのか・・・。躊躇の中で、再びふさぎ込んだ少女に戻ってしまいそうな恐怖と戦うことになるのか。

 3)五輪選考がもめ、社会的にも話題になったと言えば1988年ソウル五輪時のことだろう。福岡1発選考から一転、瀬古救済処置がとられ、福岡に出場できなかった瀬古は追試のびわ湖でフラフラになりながら優勝し代表に加わった。福岡の結果は優勝が中山、2位新宅。日本人3番目は工藤一良だった。工藤は埼玉銀行のコーチに転身、埼玉銀行は、協和埼玉、あさひ、りそなと行名をかえ、ついに去年陸上部は廃部。陸上部員の環境を案じたスタッフが、そこは元々が銀行、地元の取引先と掛け合い、受入先の「しまむら」へチームはそっくり移籍した。名古屋好走の田中めぐみのチームである。田中は高1時、国体400メートルで入賞するなどもともと中短距離の選手だったが、長距離に転向した高3時、高校総体女子3000メートルで、地区大会下位入賞から本番でいきなり優勝の離れ業を演じた。高校チャンピオンはあさひ銀行に進んだあと、泣かず飛ばす、監督もさじを投げるほどだったが、ある時期一変した。全日本実業団1万優勝、5000メートルアジア大会代表、世界選手権では10位に食い込み、2000年のシドニー五輪も5000メートルで出場を果たす。一変した時期とは、コーチの工藤と組ませるようにしてからだという。工藤は東北人らしく口数が少なく辛抱強いタイプで、マスコミ受けするパフォーマンスはもちろん、表現もあまり上手い方ではないらしい。五輪出場などトラックで華々しい実績を持つ田中が、マラソンデビューからそれほど話題にならないのも、「事前の記事で目立つより、レース結果で目立てばいい」と事前の取材を断っているからだとも聞く。それはもしかして、ソウルの騒動でウンザリした経験も影響しているのかもしれない。その工藤の、教え子で五輪の夢は叶わずであった。因に工藤の日産時代の後輩にあたる森田修一もバルセロナ五輪選考シーズンの福岡国際マラソンで優勝しながら代表に選ばれなかった。2人の指導者は現・日清の白水監督だ。白水さんは今回、諏訪が代表漏れとなっていたら、悲劇の指導者となるところだった。

   フィクションはやめ!
 人の夢敗れた想定原稿なんでうんざりだ。選考の結果だけじゃなく、レース中継の中だけでも残酷、歓喜、光、影があったそうした戦い方を見届けてやりたい。
 この後、名古屋の見どころを書こうと思ったが、結果が出る前に読まれる可能性が極めて低くなったので、世間で言われている五輪代表候補をまとめたものを以下に記しておこう。
 そして、今は閉じられているが、「北海道文化放送の近田誉アナウンサーのマラソンページ」にあった当時の田中めぐみのフィルを勝手に転載してしまっている。

 現状での代表候補
【男子】(氏名&年齢、所属&出身、選考会、自己記録、その他実績等)年齢は五輪時
油谷 繁(27)広島・中国電力03世界選手権5位2:09:262:07:52世界選手権2大会連続入賞
国近友昭(31)東京・ヱスビー食品
広島出身
03福岡優勝 2:07:522:07:52タイム順位とも○
諏訪利成(27)東京・日清食品
群馬出身
03福岡2位2:07:552:07:55優勝逃したが中身濃い。若さ。
高岡寿成(33)山口・カネボウ
京都出身
03福岡3位2:07:592:06:18日本記録保持者、シドニー五輪1万m入賞
大崎悟史(28)大阪・NTT関西大阪04東京2位2:08:462:08:46東京コースでの内容がどう評価されるか。
小島忠幸(27)宮崎・旭化成
兵庫出身
04びわ湖2位2:08:182:08:18世界選手権出場経験あり。読みは「おじま」
 内容、タイムなどから、国近、油谷、諏訪というのが妥当な線だと思われるが、世界と戦えるという点から高岡の逆転選出、また、選考会日本人トップという要素から小島、大崎が諏訪と入れ替わる可能性もある。油谷についても絶対ではない。
 油谷は記録で高岡に先を譲っているが、藤田らがケガで走れていない状況では、第一人者との評判。陸連が重視する世界陸上での成績も有力材料だが、国内で行われたレースを回避している点がどのように判断されるのか。不調(走れる状態にない)、主催大会盛り上げに貢献していない、印象が薄れてしまったなどというマイナス要因になる心配もある。中国電力が世界選手権に貢献した点も含めて、世界選手権の評価如何でもある。
 高岡は日本記録保持者で、トラックでの実績もあり、「本番でメダルまたは入賞が期待される選手」という選考条件に当てはまるが、選考会3位で、先着を許した諏訪を逆転しての選出は厳しいとの評も。
 大崎はフルタイムで働くサラリーマンランナーとして話題になったが、高校時代から中距離選手として活躍したスピードランナー、出身大学も山梨学院大。現在のトレーニング環境は「アテネで期待できる」と言わせられるか疑問だが、高橋尚子の評価と関連して「東京」での結果に何らかのプラス要素が加えられるか。タイムの点では前年の油谷より良い。世界選手権大阪大会を控え「大阪銘柄」が上昇するという声もあるが・・・。
 小島は大崎とは逆に所属が名門チーム。若さや選考レースが会議に近く印象度もプラス材料だが、福岡で7位に敗れている点(選考会再挑戦をどう評価?)、レースでの終盤の遅れがどう判断されるか。

 【女子】(氏名&年齢、所属&出身、選考会、自己記録、その他実績等)年齢は五輪時
野口みずき(26)京都・グローバリー
三重出身
03世界選手権2位2:24:142:21:18
 千葉真子(28)愛知・豊田自動織機
京都出身、佐倉AC
03世界選手権3位2:25:09
04大阪3位2:27:38
2:21:45内容ありも、他の日本人に先着許す。
高橋尚子(32)宮崎・スカイネットアジア航空、岐阜出身、佐倉AC03東京2位2:27:212:19:46選考会のタイム、内容では厳しい。シドニー五輪金。日本記録。
坂本直子(23)岡山・天満屋
兵庫出身
04大阪優勝2:25:29
03世界選手権4位2:25:25
2:21:51若さ、大阪の内容、これまでのレースすべて高評価
名古屋
優勝者
  ? ?  ?  ?
 大方の予想では、既に内定の野口、日本記録&前回金の高橋、大阪優勝の坂本の3人と見られていて、名古屋のメンバーから食い込むには余程のインパクトが必要で、大きな波乱はなさそう。
 女子の注目点は、高橋尚子選出の理由付けである。
 選考会の結果、内容では、明らかに千葉真子に譲る。陸連は実績ではなく選考会の結果で代表を選出することを確認しているが、実績に触れずにどのように理由付けをしてゆくのか。「東京は難コース」「本番でメダル、または入賞が期待される選手」という点を強調すると、男子の大崎、高岡との整合性を突かれる可能性がある。風や気温の気象条件を持ち出せば世界選手権の千葉真子はどうなんだということにも・・・。あくまでも日本人トップを強調するのか・・・。
 その他、残された波乱の目は、名古屋で東京の高橋より速いタイムで「優勝」した日本人選手が出た場合、坂本が割りを食うことも考えられる。

 それにしても長いトップページになってしまった。

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