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第11回 '97年
'97北海道マラソン 1997/8/31 晴 レース中の最高気温34度
真駒内屋外競技場発中島公園着片道コース 完走男女計1789人
デビューの地に凱旋、ワイナイナ3年ぶり2度目の優勝
爽やかな新風・女子優勝の小倉千洋。男子2位の佐々勤
アトランタ五輪の男子マラソンで銅メダルを獲得したエリック・ワイナイナが札幌に帰ってきた。デビューは三年前のこの大会。初めて挑んだフルマラソン、期待と不安の中で掴んだ初優勝。
シドニーに向けて事実上の再出発の舞台にワイナイナは忘れられない大会、北海道を選んだ。
前半が1時間08分03秒、後半が1時間05分42秒。2分以上も後半の方が速い。独走で驚異的なレースをやってのけた。序盤の5キロを女子なみの16分53秒と超スローで入ったのがたたり、公約の大会新記録こそならなかったが、メダリストの実力を存分に見せつけた。そして、ゴールではいつもの愛くるしい笑顔も見せてくれた。
女子優勝の小倉はデイタイムは通常勤務のOL。出勤前と勤務後に練習をする。帰宅時間は9時を過ぎ、それから晩御飯を自炊する毎日。
高校卒業後、陸上を離れたが、思い出にと5年のブランクの後、高校の恩師に指導を仰いだ。少しづつ記録も向上した。会社から練習環境整備の申し出もあるが、「こういう環境で頑張れる自分がいい」と断っている。
北海道マラソンが終わると、一気に秋がやってくる。大会当日、沿道にはコスモスの花が咲き始めていた。解説の増田明美さんは、小倉をその花に例えた。
芯の強い可憐な花、小倉千洋。「努力した人が勝つ、良いことだよね」。競技関係者のポツリといった言葉が心に響いた。
97年上位成績 |
男子成績上位10 |
女子成績上位10 |
順 |
氏名 |
所属 |
歳 |
記録 |
順 |
氏名 |
所属 |
歳 |
記録 |
1 |
エリック・ワイナイナ |
コニカ |
23歳 |
2:13:45 |
1 |
小倉 千洋 |
和光証券 |
27歳 |
2:33:30 |
2 |
佐々 勤 |
京都大学 |
23歳 |
2:16:02 |
2 |
貴貫 広子 |
東邦生命 |
23歳 |
2:35:25 |
3 |
ジョセフ・M・オツオリ |
トヨタ自動車 |
28歳 |
2:16:33 |
3 |
甲斐 智子 |
京セラ |
20歳 |
2:36:29 |
4 |
タデッセ・ゲフレ |
テクモ |
27歳 |
2:18:07 |
4 |
小出 正子 |
積水化学 |
23歳 |
2:36:51 |
5 |
ウラジミール・コトフ |
ベラルーシ |
39歳 |
2:18:29 |
5 |
大塚 由美子 |
リクルート |
26歳 |
2:38:32 |
6 |
川久保 謙一 |
中国電力 |
27歳 |
2:19:52 |
6 |
山口 衛里 |
天満屋 |
24歳 |
2:39:46 |
7 |
小柳 浩二 |
三菱重工長崎 |
26歳 |
2:20:33 |
7 |
熊谷 真由美 |
セイコーインスツルメンツ |
29歳 |
2:41:26 |
8 |
岡本 佳久 |
旭化成 |
22歳 |
2:20:58 |
8 |
稲見 寿子 |
関西電力 |
26歳 |
2:41:27 |
9 |
和田 洋一 |
鐘 紡 |
23歳 |
2:21:54 |
9 |
佐藤 千春 |
積水化学 |
27歳 |
2:43:14 |
10 |
中富 肇 |
YKK |
29歳 |
2:22:07 |
10 |
村瀬 真麻理 |
スズキ |
23歳 |
2:44:55 |
北海道マラソン年別索引 |
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